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麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の詳細説明 [漢方薬のいろいろ]

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の詳細説明

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の概説

 雄九堂が提供している麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸は北京同仁堂から造れた黒褐色の水蜜丸で、味が甘・酸・微苦です。麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸は麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--大蜜丸より、形が小さくなり、飲みやすいタイプです。
 麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸は肺や呼吸器官の機能回復と新陳代謝を促進し、根本から肺部や呼吸器官を改善します。腎陰虚の症状に、乾咳・息切れ・口渇などの肺陰虚の症状を伴う方に用います。腰や脚の痛み、夜間多尿にも使用されます。

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の作用

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の組成

五味子(ゴミシ)、麦門冬(バクモンドウ)、熟地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク山芋)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)、沢瀉(タクシャ)

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の働き

滋補肺腎の作用があります。

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の注意事項

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の使用前の注意

1、使用前に必ず添付されている説明文書をお読みください。
  また、必要な時に読めるように大切に保管してください。
2、用法・用量を厳守して下さい。

麦味地黄丸(八仙宝寿丸)--水蜜丸の禁忌

妊娠又は妊娠していると思われる人は服用禁止です。

補腎薬には「補腎益寿カプセル」 [漢方薬のいろいろ]

「最近、めっきりモノ忘れがひどくなってねえ」人生も折り返し点を過ぎた中年サラリーマンにとって、こんなボヤキは1度ならず経験があるはずです。
 人は20代を過ぎると、中枢神経の活動は、既に下降曲線をたどりはじめています。それが、はっきりしたモノ忘れの症状として自覚されないのは、脳細胞にまだまだ余力があるからです。しかし、それも40代にさしかかると、そろそろ限界点。老化防止の対策が必要になってきます。
 中国漢方の文献を見ていると、“延緩衰老”という言葉によく出合います。老化は、歳(とし)を重ねるごとに現れてくる生理的変化で、この進行にストップをかけることはできません。ただし、その進行を延緩(スローダウン)させる努力は、昔も今もあるということです。
 一般的に、中国漢方では老化を腎(じん)の衰え(腎虚)としてとらえ、老化防止の対策には補腎薬を用います。今回紹介する補腎薬は「補腎益寿カプセル」です。中国漢方の五臓六腑(ぷ)理論では、「心」を大脳皮質の働きと、循環器系を統括するポンプとしての働きを総称したものととらえます。つまり、モノごとを考えたり判断する精神思惟(しい)活動は、「心」の支配下にあると認識しているわけです。
 腎虚の進行は、しばしば「心」にも影響するため、記憶力や判断力などの減退や痴呆(ちほう)などの症状がみられた場合には、「心」の病変を考え、腎虚と同時に治療することになります。
 補腎益寿カプセルは、その「心」と「腎」の異常を改善する方剤。つまり、足腰の弱り、精力減退などの老化現象とともに、「心」の衰えによってひき起こされる精神神経症状の改善に用いられるクスリというわけです。配合されている生薬は、心臓を強める柏子仁(はくしにん)?酸棗仁(さんそうにん)?遠志、血行をよくする丹参?当帰、体液を増やし虚熱をとる地黄?麦門冬?天門冬、胃腸の働きを高め体力をつける茯苓(ぶくりょう)?党参、薬の効きめを上のほうへ持っていく桔梗(ききょう)、など。
 これは腎虚を改善する基本薬。六味地黄丸+強心剤+精神安定剤といった処方で、基本的には、心腎陰虚型の諸症状に適応する補腎薬として働きます。
 高齢化が進むにつれて、オフィスでも体力の低下やモノ忘れをぼやく同僚が増えてきます。補腎益寿カプセルで「まだまだ若い」という心意気をアピールしたいものです
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動物?人間とフェロモンの関係 [漢方薬のいろいろ]

友達や恋人同士の情報伝達は電話や電子メールが中心ですが、動物達は情報伝達に「フェロモン」を使います。多くの動物は繁殖シーズンに入ると、フェロモンを分泌し異性を求めます。

フェロモンは、「臭い」として知覚されるわけではありません。無意識的な匂いがサブリミナル効果として脳にダイレクトに働きホルモンが分泌が刺激され体が反応します。

サブリミナル効果とは、普段私たちが明確に「意識」しているレベルよりもっと深い部分、つまり「潜在意識」の部分に刺激を与えるものといわれています動物達は臭いなどある特定の何かでフェロモンを感知しているのではなく、脳でダイレクトにフェロモンを感知しているのです。

今回はこのような神秘的な動物達のフェロモンに注目し、科学的な分析をしてきたいと思います。!


第3の科学的な感覚とは?
 
中学や高校の授業で聞いたことがあるかもしれませんが、フェロモンは特に昆虫の情報伝達手段として有名です。

しかし、フェロモンは昆虫達の専売特許ではありません。猫や馬など数種類の動物には、嗅覚と味覚の中間に位置する「第3の科学的な感覚」があります。それはフェロモンを感じ取るための受容器官で「ヤコブソン器官(鋤鼻器:じょびき)」という難しい名前がついており、鼻腔と上顎(うわあご)の間にあります。この感覚器からインプットされた情報は嗅覚とは別系統の経路で脳に伝わり、無意識のうちに体が反応したり、感情的な行動を和げることができます。

ちなみに蛇が舌をペロペロ出すのは空気中の化学物質を舌にくっつけ口の中の上顎にあるヤコブソン器官に運んで情報を分析するためだといわれています。


猫とフェロモンの関係

猫は時々うっとりしながら口を半開きにすることがあります。これは発情期の雌猫が分泌する性フェロモンを嗅ぎ取るための行動で「フレーメン反応」と言い、猫にとって媚薬である「マタタビ」や「キャットニップ」を嗅ぐときにも見られます。これはヤコブソン器官の働きによるものだということが証明されています。

口を開いて「猫が笑う」ように見えるこの現象は、匂いの物質やフェロモンをヤコブソン器官に送りこむためです。また、去勢手術をした猫は性的に中性化されるので去勢していない猫に比べるとフレーメン反応の回数は減ります。

猫が身体をすりすりする理由

猫の体にはフェロモンを分泌する皮脂腺があり、その部分をあちこちにこすりつけていることはよく知られています。一般的に猫がフェロモンを分泌する場所は頬(ほっぺ)、顎(あご)、額(おでこ)、シッポの付け根、足の裏(肉球)、尿、肛門腺など様々で、それぞれ意味があると考えられています。

ご機嫌の猫は喉をゴロゴロ鳴らしながら顔をこすり付けてきますが、これは顔面のフェロモン(フェイシャル?フェロモン)をなすりつけるためで、精神的に安定している状態と考えられます。猫は自分のフェイシャル?ホルモンを家具や人間に擦り付け、感知すると心を落ち着かせることができるからです。

不安を感じると出るフェロモン?

一方、猫が不安や恐怖を感じると足の裏からフェロモンがでます。動物病院の診察台に猫の足跡が付くことを「汗をかいている」と表現しますが、もしかしたら「冷や汗」と同時に人間が感じることができないフェロモンで「非常事態宣言」を発表しているのかもしれません。

猫は「非常事態宣言」をヤコブソン器官で感知し、いまや重大危機に直面しつつある脅威を感じ、「シャー」と防衛措置をとるのかもしれません。実際、猫が不安を感じると爪とぎをして肉球の皮脂腺から分泌されるフェロモンを擦り付けたり、尿マーキングをすることが分っています。従って普段はトイレで済ませる尿を家の中のいたるところでマーキングをしたら、もしかしたらそのとき猫は不安状態なのかもしれません。


フェロモンを利用した商品

猫の顔面からのフェイシャル?フェロモンは5種類あるといわれていますが、その中のひとつに情緒不安定からくるマーキングや爪とぎの防止に効果的なフェロモンがあります。そのフェロモン効果を利用して、マーキング防止や爪とぎ防止のためのスプレーが販売されるなど、動物達のこの神秘的なフェロモンを研究し、開発された商品も最近では出回るようなりました。

ちなみに犬のフェロモンについてはほとんど解明されていないのが実情ですが、母犬が子供を安心させるために「鎮静フェロモン」を出すことは明らかになっています。この「鎮静フェロモン」を利用し、不安やストレスによる問題行動(破壊行動、無駄吠え、不適切な排泄、自舐性皮膚炎)を緩和させる商品も既に開発されています。問題行動だけではなく花火の音など大きな音に対する異常な脅えにも補助的な効果が認められています。


人のフェロモン

人の鋤鼻器(じょびき)の働きはまだ解明されていないと言いますが、人間も同様に鼻の奥(鼻中隔)にヤコブソン器官が存在し、異性の性フェロモンを感じるという科学者もいます。あくまでも推測の域を越えませんが、きれいな女性を見た男性がうっとり見とれる場面でよく使われる「鼻の下が伸びている」という表現も、もしかしたら非常に科学的な根拠に基づいているのかもしれませんね。

人が人を好きになるには人それぞれの多様な要因があり、その中で更にそれぞれプライオリティーが異なります。ルックス、ヘアースタイルなど外見に対するプライオリティーが高い人もいれば、パーソナリティーやフィーリングなどを重要視する人もいるでしょう。あるいは遺伝子や血統、財産にピントを絞っている方もいるかもしれません。一方、自分の条件を完璧に満たしているにも関わらずどうしても好きになれない人や全然タイプではないのに惹かれてしまうケースもあります。

人のフェロモンについての研究は現在進行形であり、明確な結論は出ていませんが、マウスの鼻に特殊な受容体が見つかり、尿に含まれる臭いを区別できるとことが分かったことで(英科学雑誌「Nature」August 10, 2006による)、人間でもフェロモンを感じる受容体がみつかることも期待されています。もしも人がフェロモンを受容できるのだとしたら、もしかしたら「好き?嫌い」についても無意識の中でフェロモンが何らかの影響を与えているのかもしれませんね。


人のフェロモンを感知す器官

過去、人にはフェロモンはなく感知する器官も存在しないと考えられていました。しかし、1987年頃にデービッド?バーライナー氏によって、ヒトにもフェロモンがあり、それを感知する器官があることが発見されました。

人間の皮膚から生じる物質について研究をしていた彼は、ある時、人間の皮膚から採取されたあるエキスの入ったビンを、研究室に蓋を閉め忘れて置きっ放しにしていたところ、理由もなく研究員の間で同志愛のようなものが湧き上がっていました。数か月後、そのエキスが入ったビンに蓋をすると、これまで通り議論が度々起きるようになりました。

これをきっかけに、ヒトフェロモンの研究が進められ、当時科学者の間では退化した不要の器官であると思われていたヒトの鼻の中にある小さなVNO=鋤鼻(じょび)器官が、フェロモンを感知し、脳の視床下部が反応することで、人間の行動に影響を与えることを発見しました。

また、人間の皮膚細胞を使ってヒトフェロモンのメカニズムを研究し、女性から抽出されたフェロモンは男性に対して、男性から抽出されたフェロモンは女性に対して働きかけることを突き止め、人工的にそれらのヒトフェロモンを作り出すことに成功しました。そのヒトフェロモンは、学術誌「steroid biochemistry and molecular biology(ステロイド生化学と分子生物学)」で、ヒトに対して作用することが科学的に実証され、1992年にはアメリカで2000年には日本で特許を取得しました。

デービッド?バーライナー博士

1. ヒトにもフェロモンを感知する器官が、鼻の中に存在すること。
2. ヒトにしか効かないヒトフェロモンが存在し、ムスクなどの動物性フェロモンは、同じ動物同士にしか作用せず、ヒトには何の効果もないこと。


フェロモン香水の効用

フェロモン香水とはつけるだけで異性が近づいてくるというちょっと怪しい側面もありますが。フェロモンそのものは純粋に科学的なお話。人間だけが無縁であるということもありません。ただ、フェロモンが有効であることと、その辺の商品が使い物になるかどうかは、かなり相違があります。ここでは数多くある比較リストやバナーを並べるのではなく、実際に使えるかどうかというポイントに的を絞って実践的な情報を抽出。良いものであれば使わなくては損をする... そんな競争時代でもあります。

■少しでも高く理想の異性を求める時代

経済的に自由化が進み貧富の差が拡大していますが、恋愛や結婚においても同様の2極化現象が深刻化しています。モテル人間は少数で、その周りにどっと殺到する。そのため、恋愛難民?結婚難民が多数生じています。少子化時代、個人主義とかいっても、みんな恋愛したくないわけじゃない。良い相手にめぐまれないだけのことで、恋愛したい?結婚したいという要求はむしろ高まっています。そのような状況では、やはり競争力がないと、なかなか良い相手をゲットできません。しかし、競争力がある人なんてごく少数。したがって、世間では色々な恋愛講座などが盛んですが、精神論だけでは限界があり、一部の人たちは現状打開のため人間の動物的な側面に着目して、もうすでにその方法を利用しています。フェロモンのパワーは、一部テレビ番組でも立証されていますが、信じる人だけが上手に使って、いい男やいい女をゲットしている...それが現状といえるでしょう。

■彼氏や彼女の浮気防止

一般的な用途としては、異性にモテルこと。いい男やいい女をゲットすることですが、それ以外に活用している人も多いようです。つまりは、彼氏や彼女の浮気防止に使えるという報告があります。最近では、不倫なんて不倫じゃないみたいなモラル軽視社会になっていますから、彼氏や彼女がいてもまったく安心なんてできません。いつ浮気するかとハラハラしている人も多く、色々な人からその手の相談を受けています。フェロモンの存在は「たけしの万物創世記」や「特命リサーチ200X」でもアンドロスタノール誘導体として証明されていますし、目隠しした女性の前に男性を並ばせ、フェロモンをたらしたTシャツを着ている男性を女性が自然と選んでしまう実験はあまりにも有名です。このような理由からも、フェロモンの活用についてそろそろ真剣に考える時期といえます。大事なことは、知っている人だけが使ってトクをしている...そのような社会の現状において、知っている側に立つことの優位性ということが言えると思います。

■色々試して穴場でトクをした人

人生知らないと損をすることが多いですが、たとえば、出会い系なんかでもゴミみたいなところと本当に出会えるところの違いでは天と地。最近では、フェロモンを使ったと称するシャンプーやクリームなどもありますが、多くの場合、効果は??なこともあります。しかし、意外に素朴な使い方をした場合に成功する事例も多いし、色々やってもダメな場合もあるようです。実際、梅原と浅井が試しても、最初は色々と失敗する(ふぇろ惑星、フェロモンボディ、○○クリームはいずれも失敗)ことが多く、もうダメかという時期もあったのですが。結局、合コンなどでもかなりのヒット率を上げるところまで...もっとも成功率が高いと感じたフェロモン香水がホークでした(女性用はスワン)。化粧品登録(厚生省承認)された唯一のフェロモンであるため、安全性には問題ないと思います。ただ、安全性が高くてもこの手の代物は効果がなければ、まったく無意味です。とにかく、自称するほどモテ無い男であった編集局の浅井(当時36才)が、9歳年下のちょっとセクシーな女性と付き合うところまで行った事実は大きいものがあります。

漢方精力剤の服用体験談その二 [漢方薬のいろいろ]

漢方精力剤の服用体験談その二
 彼はもうすぐ六十歳である。一回も結婚はしていない。特に女

嫌いではない。男性機能が役にたたないわけでもない。話をよく

よく突っ込んで聞いてみるとかなりの貯えがありそれが心配なよ

うである。適当に金を払って女を買って遊んでいるようだったが

、その彼も近年は中途の萎えや勃起不全で、また悩みが増えたよ

うである。

 当店へは遊びがてら訪ねてくる。蟻力神の内服が基本ですよ、

という話をして差し上げてからは、最近ではせっせと飲んでいる

ようである。しかし、即効性がないからというので威哥王もとき

どき買ってゆく。これでうまくゆくし、特に副作用もないし、こ

の生活が気楽で一番いいといっている。ただ、自分の財産を相続

してくれる人がいないので、やはり結婚相手を探している。子供

を産める女性というのが条件である。
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(消渇病)糖尿病の漢方療法 [漢方薬のいろいろ]

 成人病の代表格といえば糖尿病です。百万人の病気ともいわれ、会社の健康診断で軽い糖尿病が発見されるケースは珍しくありません。この病気は、古人をも悩ませ続けたものとみえて、例えば紀元前1500年ごろのエジプト遺跡から出てきたパピルス紙にも“多尿?ロ渇?体重減少”という糖尿病特有の症状の記載があるといわれます。

 現代医学的に言えば、老化とともに全身のホルモンバランスの崩れから、血糖値の高くなるケースが多いとされています。全身のバランスコントロールを心がけるうえでも、漢方薬は格好のクスリとなるはずです。

 中国でも、紀元前500年ごろに著されたと伝えられる中国漢方のバイプル「黄帝内経」に、「消渇(しょうかち)」という病名が登場します。体力の消耗とノドの渇きが激しい疾患ということで、今日の糖尿病に相当するものだとされています。

 この「消渇病」の漢方療法が確立したのは、今から1000年ほど前のこと。糖尿病の三大症状といえば、ロの渇き、多尿、食欲の高進(重症では低下)の3つです。3症状の強弱によって処方も変わる。この中の、どの症状が最も強く出るかによって、消渇病を上消?中消?下消の3つのスタイルに分け、それぞれの漢方処方が考案されて効果をあげるようになりました。

 ロ渇の強さが特徴の上消タイプには、ノドの渇きをとる百虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)や八仙丸が効果的です。大半の糖尿病は、体液の消耗によるノドの渇きや、疲れ、精力の減退を訴えます。これはまさしく老化による腎(じん)虚の症状であり、このような場合には腎を補強し、体液を増す作用のある八仙丸の適応ということになるわけです。

 食べても食べても満腹感のない中消タイプには、食欲高進のもとになっている胃の熱をさましながら、体液を増すことが必要で、増液湯(ぞうえきとう)に黄連(おうれん)を加えて服用するのが一つの方法です。

 尿の多い下消タイプには、ほてり感が強いときは六味地黄丸を桑ひょう蛸(そうひょうしょう)、金桜子(きんおうし)などを煎じた液で服用するなどの方法があリます。とりわけのぼせ感の強いときは知柏地黄丸(ちばくじおうがん)が適しています。これら三つの症状は、同時にあらわれることも多く、その場合には前述した処方を組み合わせたり、各人に合わせた漢方処方を考えることになります。

 この病気は治りにくいものですが、食事や運動療法を取り入れて体調をうまくコントロールしていくなら、一病息災とすることも可能です。

「仕分け」で漢方が健康保険 [漢方薬のいろいろ]

実は、漢方は経済的な医学


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横田先生は、「今回、漢方薬がビタミン剤や湿布薬と同じものとして扱われたことが残念だった」と言います。

「漢方薬は、エキス製剤なら西洋医学の薬に較べて薬価も安く、薬の数が少なくてすみます。西洋医学はひとつの症状に対してひとつの薬が出ることが多く薬の数が増えがちです」

そうした高い経済性が知られていないことも、今回の判断につながったと思われます。

21世紀の医療に「伝統医学」は欠かせないもの


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「医学は西洋医学だけではないのです。ヨーロッパにも、ホメオパシーという伝統医学があります。そのうちのいくつかが使用中止になりかかったことがありましたが、大きな署名運動が起きてその案は見直しになりました。

伝統医学は、西洋医学が使えない人や効かない人にも恩恵をもたらすことがありますし、従来の西洋医学と合わせて使うことでより良い効果が得られることもあります。21世紀の医療は、さまざまな医療を合わせた「統合医療」の実現がテーマです」


「漢方薬は薬局で買える」ため、医師が処方する必要はない?



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妊娠中、授乳中にも安心な漢方薬。その値打ちをあらためて確認したいものです。

2009年11月11日、内閣の行政刷新会議の事業仕分けの中で「漢方薬を健康保険適応から除外する」という案が出て、ワーキンググループ15名中11名が賛成したということです。

保険からはずすべきだとする理由は「漢方薬は市販品類似薬であるため」。市販品類似薬とは、医師の処方がなくても薬局で買える薬のことです。漢方薬のほかにビタミン剤、弱い健胃剤、鎮痛内服薬などが含まれます。

行政刷新会議ホームページにも明記が



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行政刷新会議ホームページからダウンロードできるワーキンググループ配付資料にも、確かに「市販品類似薬の薬価は保険外とする」「湿布薬・うがい薬・漢方薬などは薬局で市販されており、医師が処方する必要性が乏しい」などと明記されています。

これを受けて(社)日本東洋医学会など4つの団体が反対の署名運動を展開し始めました。どうしてこんな案が賛成されてしまったのか、私も大いに疑問です。

医師の7割が漢方を処方している


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現代において漢方薬は、西洋医学の弱点を補う重要な手段として、医師から熱いまなざしを浴びる存在です。医学教育のカリキュラムにも入っており、7割の医師が漢方を処方しているという調査もあります。妊婦さんは風邪を引いたら漢方薬が出されることがとても多いので、特に漢方のありがたさをご存じでしょう。

保険からはずれたら、漢方薬を買うときの負担額は3倍以上に



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漢方薬は確かに薬局でも買えます。しかし、薬局で漢方薬を買う場合は、医師がいないので身体の診察はできません。ですから、自分の状態を言葉で表して相談することしかできません。そして全額を自費で負担しなければなりません(保険の自己負担が3割負担の方なら3倍以上のお金がかかるということです)。そのため経済的な理由で治療が中途半端に終わる例も珍しくありません。

この漢方薬は、実は特に産婦人科領域で大事な薬なのです。不妊治療で使う人も多いし、妊娠、出産のトラブルにも有効だからです。

漢方は妊娠中も安心して飲める薬が多い



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たくさんのお母さんを診てきた横田直美先生(兵庫県尼崎市・よこたクリニック院長)は言います。

「漢方薬には婦人科の『三大漢方』の筆頭である当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)をはじめ、妊娠中にも安心して飲める薬がたくさんあります。産前、産後は漢方の得意分野なんですよ」

ご自身も二回の出産を経ている横田先生は、漢方がこの時期にいかに頼もしい味方であるかを長年の経験から実感してきました。

貧血、むくみ、切迫早産などは漢方薬が得意な症状



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「漢方を飲み始めると貧血やむくみの悩みが改善しますし、『安胎薬(あんたいやく)』と呼ばれてきた胎児を護るお薬もあるんです。これは切迫流早産と言われた方の出血がおさまる薬なんですね。

漢方薬は、効果がはっきりしない民間伝承だと思われる方もいますが、これは中国に端を発して2000年の時を経た高い医療文化なのです。最近は科学的な検証も盛んにおこなわれるようになりました」(横田先生)

西洋医学がボクシングなら、漢方は合気道



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日本東洋医学会のサイトには漢方薬の効果を調べた研究が多数紹介されていますが、そこには「切迫早産の時に張り止めの薬と漢方を併用することで副作用が和らげられる」という研究も紹介されていました。漢方は、西洋医学の薬と併用する使い方も注目されています。

「漢方は『自然とのコラボレーション』で治療を進めるものなので、西洋医学だけの治療より身体に優しくなるんですよ。西洋医学がボクシングだとしたら、漢方薬は合気道かもしれませんね」

産後はマタニティブルーをやわらげ、疲労をとって母乳分泌を安定



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産後にも、漢方は大活躍します。よこたクリニックでは地域の助産師さんが営む母乳相談所とも連携して育児のスタートを応援しています。

「きゅう帰調血飲などの漢方薬はマタニティブルーをやわらげ、母乳分泌を安定させ、産後の疲労回復や子宮復古も助けてくれます」

横田先生は、悩みを抱えるお母さんが来ると、脈、舌、お腹を触った感じなどを診てどんな薬にするか判断します。症状に対して決まった薬を出すのではなく、五感を使ってその人の身体を感じ取り、その個人に効く薬を決めるのが漢方の診察です。

保険からはずれたら、保険医の医療施設では漢方薬を出せなくなる



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漢方が保険の適用からはずれたら、それは薬価が3倍以上になるだけではありません。

「混合診療が禁じられている今、保険を扱っている医師の診察では漢方薬が出せなくなります。漢方を使う医師は、診療に支障を来すことになりますね。自分の身体をよくわかってくれている薬局があり、そこから漢方薬を買えている方はいいでしょう。でも、それは慢性疾患で長期に渡って服用する方には大きな経済的負担です。適切な相談者なしに自分で飲み始めた場合は、間違った薬を飲み続ける人、副作用に気づかない人が出る恐れもあります。漢方に副作用がないというのは誤解で、使い方しだいでは危険性も生じます」

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